2009年11月23日月曜日

新型インフルワクチンに重い副作用ーカナダ

 カナダの衛生当局は22日までに、英医薬品大手グラクソ・スミスクライン社が製造した新型インフルエンザワクチン17万回分の使用を中止することを決めたという。接種後に通常より高い比率で重いアレルギー反応(アナフィラキシーショック)が発生したためで、グラクソ側が原因を調査するため暫定的に使用を中止するよう当局に要請した。

 報道によればグラクソ製の一定量のワクチンについて、通常1~2例にとどまる重い副作用が6例発生した。副作用症状は短時間でおさまり、すでに回復したという。通常は10万人に1人起きるといわれるアナフィラキシーショックが、2万人に1人の高い割合で起きているという。

 日本政府は英グラクソ・スミスクライン社の同工場で製造された製品を輸入する予定で、早速厚生労働省が情報収集を始めた。新型インフルエンザワクチンは今回の英グラクソ・スミスクライン社とノバルティス社の2社から計4950万人分(2回接種)を12月下旬から輸入する予定で、このうち3700万人分が英グラクソ・スミスクライン社だという。今回のことで場合によっては輸入がストップすることがあるかもしれない。
 
 厚生労働省によると、優先的に接種する5400万人のほとんどは国内産でまかなうが、来年1月以降は高齢者に輸入ワクチンが使われる見込みだという。このことを知った高齢者の多くは、じっくりと育てられた国内産のうまい松阪牛ではなくて、外国産のまずい牛肉を割り当てられたようでなんかすっきりしない感じがするのではなかろうか。

 英グラクソ・スミスクライン社のワクチンは国内産と製造法や接種法が違うらしい。しかし今回の副作用が製造法や接種法に起因するものであれば納得できる情報だが、新型インフルエンザ・ウィルスが持つ特異なものによって引き起こされたのであれば、製造法や接種法が違おうと何の気休めにもならない。

 新型インフルエンザワクチンの接種についてはその安全性に不安を抱いている保護者がいることは確かで、米国では保護者の半数近くが子供に接種させるつもりはないと考えていることがメディアの世論調査でわかった。

 日本における新型インフルエンザワクチンの副作用は、医療従事者約2万を対象とした調査で424人に接種後の異常(有害事象)がみられたと厚生労働省が発表している。そのうち因果関係が認められたのは337人で後遺症は認められなかった。この調査とは別にワクチン接種を受けた基礎疾患のある高齢者3人とあわせて接種後の死亡は計13人となった(厚生労働省11月20日発表)。しかしながら接種と死亡の因果関係が強く疑われるケースは認められないという。

 このような事実を見聞きすると、どうにかしてこの新型インフルエンザから逃れたいと考えるのはあたしみたいな凡人がやることだと納得したうえで、インターネットで調べたらパレスチナ自治区のガザ地区では21日現在、新型インフルエンザ感染者が1人もいないということがわかった。境界が閉ざされた厳しい通行制限が、人間どころか新型インフルエンザ・ウィルスさえも阻んでいるとは皮肉としかいいようがない。だからといってその地へ行くのは現状では困難だ。また厳寒の地ではインフルエンザ・ウィルスが生存できないと言われているけど、世界最低気温を記録したロシアのサバ共和国オイミャコンは氷点下71.2℃だったというから、そこへ行ったらあたしも生きてられない。

 あたしは確認したわけではないけれど、まだ新型インフルエンザ・ウィルスと初顔合わせをしたことがないと思う。

 新型インフルエンザに罹患した場合、基礎疾患のある者と10代までの若年者に比較的重い症状が現れ、70歳過ぎの高齢者は過去のインフルエンザの抗体によるものか症状は軽いという。今年のうちに年取って70歳過ぎの老人になるのもなんだかなあー。

 こうなれば、新型インフルエンザ・ウィルスから逃げ回るか、今のうちに新型インフルエンザに罹患して抗体を持つか、リスクが必ずしも払拭できないワクチンの接種を不安と恐怖に顔をゆがめながら受けてダメージを最小限に食い止めるか、選択肢は3つくらいあるけど、どれも選びたくないなあ。

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