トランプ大統領は30日午後3時45分ごろ、韓国と北朝鮮を隔てる軍事境界線上の板門店を訪れ、北朝鮮の金正恩朝鮮労働党委員長と握手をした。
軍事境界線を越えたのは米国の現職大統領としては初めてで、トランプ大統領は金委員長と握手をしながらおよそ1分間、北朝鮮側に足を踏み入れた。
このトランプ大統領と金委員長の電撃的会談は、つい先日まで日本で開催されたG20大阪サミットのニュースを一瞬にして吹き飛ばした。
G20サミットの最終日、形式的で一向に目映えのしない中身の薄い大阪宣言を得意げに発表する安倍首相は、非武装地帯でトランプ大統領と金委員長が握手を交わしながら南北境界線をまたいでいく映像に完全に打ち負かされた感がある。
7月1日のニュースは、板門店でトランプ大統領、文在寅大統領、金正恩委員長の三人が並んだ映像は流れても、日本が議長国を務めたG20大阪サミットのニュースはほとんど流れなかった。
もっと意地悪い見方をすれば、G20大阪サミットで安倍首相から冷たいあしらいを受けた韓国の文在寅大統領がトランプ大統領の突然の発案(休戦ライン訪問)に乗じて、安倍首相に一泡吹かせたともいえよう。
この電撃的な板門店の米朝会談実現で、G20サミットが日本で開催されたことなど、はるか彼方に吹き飛んでしまったようである。
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