「官僚の記者会見を禁止」と言えば、国民の知る権利が損なわれると言い、「八ッ場ダム建設中止」を打ち出せば、長年争いに翻弄され続けてダム建設を受け入れた地域住民の心情を踏みにじるものだと記事に書き、温室効果ガス25%削減を打ち出せば、排気ガスを増やす要因となる高速道路無料化との整合性はどうなんだと鬼の首でも取ったようにテレビで放映する。
はっきり言いましょうか。鳩山政権が発足してまだ4日だよ。任期の4年間を100メートル走に例えれば、あのウサイン・ボルト選手でさえ、まだスタートラインから1mも走っていないんだ。その時に「どうですか、優勝できそうですか、記録はどのくらい出そうですか?」と尋ねるならまだいい。「アンツーカーが滑りやすそうですね、足の動きが重そうですね、靴が脱げそうですがリタイアします?」と声をかけるようなもんだ。スタートしたばかりで具体的政策はこれから立案するという段階で、出鼻をくじくような報道の仕方は感心できないよ。まあ、走っている最中に無用な声なんぞかけるもんじゃないけど、どうしても声かけしたいのだったら「ガンバレー」だろう。なかには馬鹿な野次馬が「何で出てくるんだ」「コケてしまえ」とかヤジを飛ばすかもしれないが、一流のマスコミはそんな下品な野次は飛ばさないもんだ。任期の4年、100m走ならばゴールした後の結果で思いのたけをぶつけたらいいじゃないか。
それじゃ遅いんだというのであれば、少なくとも3ヶ月あるいは半年間ほどは見守るべきじゃないのかね。オバマ米大統領だって就任後100日経って良識あるマスコミは初めて評価したっていうじゃない。 今、マスコミがこの政権に対して投げかけるものは多くが仮定のものだ。こんな質問にも丁寧に答えようとする議員が民主党に多い(誠実な議員がいるという証拠でもあるけどね)が、仮定の質問には答えられないと言えば良いじゃないかね。自公政権のとき、自民党の閣僚がよく使った手だけどね。政権を司るというのは、行動と共にその発言にも100%責任を持つということだ。一部のマスコミみたいに責任の所在があやふやな一方的垂れ流しの報道では、視聴率は稼げても到底政権運営は出来ません。これはスタジオでふんぞり返って、脱官僚依存という国民が望んでいる大きな変化には眼をつむり、人事なんかのささいなトラブルを針小棒大に取り上げるオタクコメンテータにも言えることだよ。
あたしがもっとも怒っているというか、不思議に感じるのは、無血革命にも等しい「政変」を国民が望んで民主党を選び、その政権が動き出したというのに有権者の多くはどうして冷静、無関心でいられるのか、ということ。ずーっと昔のちょうちん行列みたいなことをしろとは言わないが、こんどの政権交代は、かのフィリピンやミャンマーとかで起こった政変と同じくらいあたしたちの生活にインパクトのあるものなんだよねー。それなのに、このシルバーウィークは例年と同じ様に1000円乗り放題の高速道路を我が車でぎゅうぎゅう詰めにして、排気ガスをまき散らしている状態だし、新幹線ではハリボテの運転席でいい大人が子供と一緒にキャアキャア騒ぎ、リンゴの産地で九州ナンバーの車の家族がリンゴの生もぎを楽しんでいる。ようやく政権交代という高額の宝くじを当てたのに、本人はそんなことには思い至らず、今日も明日も昨日と同じ様な時間が流れると思っている。
1日に100人以上の自殺者がいるという先進国(?)日本。摩訶不思議なこの国の未来が、まさに今から決されようとしている時に、あたしたちが今までの生活を思い返して、脱官僚依存の政策に呼応出来るような行動ができるのじゃないかと、あたしのささやかな脳細胞は訴えている。
0 件のコメント:
コメントを投稿