2009年9月27日日曜日

イチローの初めての退場

 マリナーズのイチローが26日、はじめての退場になっちゃったけど、ちゃんと野球規則にあるのだから仕方ないのかな、と思うね。ストライクかボールかというのはあたしに言わせりゃ球審の独断と偏見だよ。

 日本のプロ野球をホンノ少しだけ見ただけでも、あたしには次の球審のボールの判定がわかるんだ。一番わかりやすいのは、2アウト満塁で1ストライク3ボールの時。次の球が臭いコースだったらほとんどストライクの判定だね。同じく2ストライクで2ボールだったら、次は間違いなくボールの判定だよ。

 球審だって人間だ。試合中、自分の欲望と理性が葛藤しあう時間をいかに少なくすることができるか、それにかかりっきりになっているんだ。ベースの上をボールが通ったかなんてのは関係ない。試合が盛り上がればいいんだ。

 とは言っても明らかにボールなのにストライクと判定するわけにはいかない。テレビカメラもあるし、ほかの審判も見てるし、なにしろ観客の反発が怖い。だから微妙なコースの球がきた時にこそ、球審が待ち望んだ場面だ。バッターがどんなに名手であろうと、この場合の球審はバッターにとってみれば大統領よりも権限が強いわけだよね。こういうバッターに対して、「ストライク、見逃し三振」と宣言することこそ球審冥利につきるわけだ。

 イチローに三振を宣告したルンギ球審は、ついこの間9年間200本安打の記録を打ち立てたバッターに対して、自身でも驚くほど高揚したに違いない。「この場面では私が最高権力者」と思ったかどうか知らないが、つい勢いづいて、イチローがバットでベース上のラインをなぞったことが、自分に対するこの上ない侮辱と思ったんだろう。祖父も父も大リーグの審判員だった。そういう私に対し、なんということを、と逆上したんだね。

 だから審判がほかの人だったら、ボールだったんだよ。イチローにとって初めて味わう退場処分だったけど、コメントも落ち着いたものだ。イチローは「間をもうちょっと置いて欲しい」と言っているように、球審が間髪入れずに退場宣告する前に、観客を喜ばせる何らかのシーンを期待していたみたいだね。イチローは「演出能力の問題」と言っているから、なかなかの役者だ。

 今回ようやくイチローの「退場」という名の「枠」ができたわけだ。だからこれから思いわずらうことなく、球審に対しアピールすることができて、あたしたちもイチローの退場処分の場面をしばしば目にすることが出来るかもしれない。今回みたいな一瞬の出来事でなく、多少の時間あれやこれやと球審ともめる演出場面を見たいとも思う。

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