2009年10月7日水曜日

誤解を恐れずいえば

 今日、あたしは鳩山首相の「故人献金」に対するマスコミ報道について述べたい。

 鳩山首相のいわゆる「故人献金」問題について。重箱の隅をつつくような記事を第一面に載せて恨みを晴らすような新聞があるが、どこかの政党新聞みたいで不愉快そのものだ。これこそ針小棒大の典型じゃないのかね。その新聞の見出しも、いつの間にか、より悪質性を読者に抱かせる「偽装献金」という名称になっているんだ。最初は「故人献金」と言ってなかったか。「偽装献金」という言葉は小沢元代表の大久保秘書が逮捕された時に、ある新聞が意識的に流行らせようと使ったらしいけど、インパクトがありそうだと考えてマネしたのだね。

 それであたしもこれを読んでくれる人に少しはインパクトを与えようと、この記事を書いた新聞を実名で書こうと思ったんだ。でも「光市の母子殺害」の実名本がとりあげられ、そのほうに引っ張られて今回は新聞名を挙げるのはあきらめた。

 しかしね、少なくともイニシャルぐらいはと思って、日本の3大新聞名をそれぞれA,B,Cにしたら実在の新聞の頭文字が入ってしまってマズイんだなあ。特定できちゃうもんね。それではとX,Y,Zにしたら、ここでも頭文字が入るんだよ。最後の手段でL,M,Nを使おうとしたらこれもダメだー。

 結局この方面から持論を展開していくのはきっぱりあきらめて、この頃の新聞が使い勝手がいいという「偽装」という言葉から入ってさりげなく展開することにした。

 偽装といえば「耐震偽装」「偽装包装」「偽装請負」「産地偽装」「偽装米」「偽装サークル」「偽装結婚」「偽装出向」数えたらきりがない。これでわかるように「偽装」の言葉の中には積極的に他人を欺こうとする行為が含まれるようだね。

 偽装で多いのはやはり食品だ。汚染米をはじめウナギやタケノコ、牛肉など本体ばかりでなく賞味期限や製造日、産地の偽装もあったなあ。食品で偽装が多いのは短期間で人間の口に入り、証拠隠滅を被害者自身がやってくれるからなんだ。

 そういう点を考えると日本人というのは狡猾な人間が多いなあと思えてくる。それも次から次へと同じ様な偽装事件が報じられて、これらの人たちに犯罪を犯したら罰せられるという学習能力があるのかないのか。あるとしたら恐らくいかに儲けを多くして、検挙されても罰金を取られても差し引きプラスになるような方法を他の事例を見て考えることぐらいだろうな。

 鳩山首相の「故人献金」の件で、あたしが声を大にして言いたいのは、まだ白黒のつかない問題について、ましてや司法の手に委ねられている事件を、いとも簡単に犯罪のニオイのする「偽装献金」という言葉を使って世論を誘導するような新聞記事に異議を唱えたいということ。センセショーナルな見出しで読者を魅了しようと思っているかもしれないが、読者の中にはあたしみたいなへそ曲がりがいるんだよ。

 法を犯した人間にはそれなりの責任を取ってもらうけど、そうでない者にはしっかりと国政を任せたいと思う。

 民主党政権になって、ようやく庶民の望む事と政府の進む方向が合致しようかとしている時に、水を差すような報道が最近多くなってきている。マスコミの国政に対するチェック機能だというのならば、自公政権時に同じような問題に対して同一の「物差し」で報道したか、と問いたい。

 誤解を恐れずいえば、多くの国民が求める政治を誠実に実行してくれる政府であれば、故人献金であろうと偽装献金であろうと、大きな節目にある日本の現状を考えたら、そんなことは切実な問題ではない、とあたしは思う。公約を守らないことぐらいは大きな問題ではない、と言った小泉元首相とはすこし次元が違うけどね。

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