2009年10月24日土曜日

「ブログ」にはまりかけたあたし

 あたしはこの8月からブログを始めたばかりだ。会社勤めの頃は社内のOA化やコンピューターシステム開発に多少なりとも関わってきたから、コンピューター関係が苦手ということもなかったんだ。ただそれらの最新鋭機器(当時のことだから媒体は紙テープとかパンチカードを利用したものだったけど)に振り回されたあげく、会社を辞めたとたんにその反作用でPCなどの機器アレルギーになってしまったんだ。

 でも約20年前に始めたパソコン通信は、その後インターネット通信に乗り換えて切れ間なくやっていたから、こういう世界を根っこから嫌っていたわけじゃない。ただ会社を辞めた、いや止めざるを得なくなった背景にこういう情報機器が少なからず関係していたこともあるなあ。詳しいことはこっちに書いてあるよ→http://watashi-no-johdan.cocolog-nifty.com/blog/2009/08/post-8b72.html
 
 ブログを始める前は、インターネットを利用していろいろ調べものをしていた程度で、ブログって一体何?というくらいチンプンカンプンだった。日記を書くためのツールとか言うけど、どうして自分の日記を他人に公開するんだろうと不思議だったね。そのうちホームページとしての情報発信機能を持つんだということがわかって、ハハーン個人の意見広告を載せるシステムみたいなもんだ、と思った。

 おぼろげながらの知識を駆使してブログというのが一体どんなもんか、あたしも体験してやろうじゃないかと思ったのがこの8月なんだ。もちろん、どこの誰かに拙い文を読まれて嘲笑を受けたり、変なコメントやメールが送られてくるのが怖かったけどね。文の内容によっては脅迫みたいなものもあるかもしれない。しかし無知があたしの背中を押してくれました。

 ブログらしきものを載せて(もっと専門的な用語があるんだろうね。アップロードだとか)3ヶ月。ブログに関する技術的な進歩は全く見られなかったけど、一部の芸能人や有名人のみならず一般の人も自分のブログに取り憑かれたようになる心境がわかったような気がする。

 それは始めて2ヶ月過ぎた頃。自分の書いたブログが他人にどのくらい読まれているのかな、と軽く思い始めたのがいけなかった。このブログはあたしの気分晴らしで書くんだ、誰の目につかなくても結構、ひょっとしたら多くの人に幼稚な文章が読まれてしまうかもしれないというスリル。その狭間で揺れ動く自分の心を弄びながら、初心の気持ちがいつの間にかブログのアクセス数を気にすることに変わってしまった。

 恥も外聞もなく、あたしは自分のブログにランキングバナーを貼ってアクセス数を追いかける日課が続いたんだ。そうすると次から次へと新しい文章をアップしないとアクセス数が増えないことがわかって、そのことだけに1日の大半が費やされるようになった。あ、これは「ブログ中毒」だ!

 昔、パチンコ屋の前を通る時に強烈な誘惑を覚えたことがある。パチンコ中毒寸前だったそのころのあたしは、給料前にお金を使い果たし、寮母さんに500円(今の2~3千円くらいかな)借りてパチンコ屋にかけつけたっけ。それもすべてスッっちゃったけどね。「ブログ中毒」はその感覚に似ているなあと思ったね。

 あたしのブログにアクセスする者は日に数件あるかないかのことにあたしは一喜一憂し、一体何を好んでブログの文章作成に夢中になるんだ、と毎日思った。もっと大事なことがあるだろう、と別のあたしがささやく。

 世の中に多くのブログサイトがある。より多く検索できるように設定できるもの、簡単にアクセス数がわかるもの、そうでないもの、工夫をすればわかるもの。でもただブログを書き、公開しただけでは、自分のブログをアクセスするとそれもカウントされるんだ、とわかったときの驚きと悔しさはこういう世界に何十年も携わっているプロブロガーにはわかるまい。なんてことはない、1日数件足らずの読者は自分のことだったわけである。もちろん自分のIDを除外すればカウントできなくするものもあるが、省エネの時代、毎日モデムの電源を落とすので、そのたびにIDが変わるそんな煩雑なこと付き合うことは若葉マークの者にはできない。

 ブログランキングでも同じ様なもんだ。ここでもオリンピックの競技のように、熾烈なトップ争いが行われている。あちこちに連絡して「あたしのブログにアクセスしてランキングバナーをプチッと押して頂戴」という声が聞こえる。またポイントがどうのこうのと、あたしのような新米ブロガーには何のことかわからない。あたしは自分の文章にアクセスし、賛同する人がどのくらいいるのかなあ、と幼稚な気持ちでバナーを貼ったのに、IOCじゃないけれど政治的なニオイのするそのランキングに興ざめしちゃった。でもあたしの気持ちは予期せぬ方向、「ブログ中毒」に行きつつあるのがわかったんだ。そこで考えた。こんなことにはまってはいけない、と。

 いまでもあたしはブログ作成時の種々の機能がわからない。携帯電話にたとえれば、電話とメールだけしか使っていないようなものだ。ほかの機能を使わなくても他人の興味は引かないかもしれないけどブログ作成に問題はない。必要最低限の機能を使って、あたし自身が満足すればそれでいいじゃん。人があたしのブログを読もうと読むまいと、あたしには関係ない。少しさびしいけどね。アクセス数を気にする限り、よそゆきのブログしか書けまい。たまたまあたしのブログを開いた人が読んでくれたらそれでヨシと思った方が気楽にブログを書けそう。
 
 携帯でもブログに投稿したり、読んだり簡単にできる世の中だから、十代の人たちが夢中にもなるのも当然かな。でも携帯中毒と同様ブログ中毒にも気をつけなくっちゃね。

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