2010年1月29日金曜日

このごろのメディア報道の質(その4)

 小沢民主党幹事長の資金管理団体による政治資金規正法違反疑惑に関する報道で、25日付読売新聞夕刊が誤報し、翌朝刊で小さな訂正記事を載せたが、あたしはその訂正記事にも納得できない部分がある。

 それは訂正文中の「石川議員側関係者の取材に基づくものでした」という箇所である(この訂正記事全文はこちら)。

 すべての関係書類を東京地検特捜部に押収された石川議員側関係者から、読売新聞はどのような方法で裏献金を受け取ったといわれる日付や場所を特定する情報を入手したのか。普通に考えて、石川議員にとって明らかに不利と思われる情報が、石川議員側の関係者から直接得られたとは考えにくい。それとも関係者の顔色を読み取って記事化したものか。報道記事とはそういう不確かな発想で書くものか。

 現在、押収された石川議員の手帳を見ることができる「関係者」は東京地検特捜部の者しかいないわけだ。このことから石川議員の手帳に関する情報は特捜部の関係者以外に考えられないではないか。それでもなおかつ誤報の「情報源」は石川議員側関係者というのであれば、それが事実であると断定した「根拠」をぜひとも教えていただきたいものだ。

 読売新聞は28日朝刊に「陸山会事件 報道 『検察リーク』あり得ない」という記事を載せている(こちら参照)。

 この事件に関する書類はすべて東京地検特捜部に押収されているが、読売新聞は、検察リークに頼らなくとも、どのようにしたら具体的な情報を得られるか、秘術をもっているらしい。

 失敗やミスや誤報などは人間である限り、ゼロにすることはできない。いや技術の粋を集めた最新機器でさえ、たまに誤作動する。だからメディアの誤報にしてもそれを意味もなく、執拗に罵倒する気はないが、誤報によって大きな影響を及ぼしたと思われる事柄は、単なる訂正や謝罪で済むものとは思わない。それは意図的に誤報を流し、世論に影響を与えようとする確信犯的な部分がぬぐいきれないからである。

 小さな文字で「訂正文」を掲載して一時の恥をしのいでも、世論が変わり、民主党政権が潰れるならばこれほど簡単なことはない、と考える人間もいるだろう。

 今時の日本国は、新聞の一文字、テレビの一画面で右に左に揺れ動くうたかたのようだと、案じる最近のあたしであることよ。

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