2010年5月19日水曜日

口蹄疫問題であきれた農水相の発言

 宮崎県で発生した口蹄疫の拡大を抑え切れなかった政府、宮崎県と関係市町村はこの深刻さを認識していたのだろうか、とあたしは怪訝に思う。今でこそ宮崎県と関係市町村はある程度の覚悟を持って、この恐ろしいウィルスの蔓延を食い止めようとしている。ところが政府の動きや関係閣僚の反応がいまひとつ鈍い。

 日本人は一部の畜産業者を除いて、政府も政治家もお役人も、口蹄疫ウィルスが社会に及ぼす恐ろしさをわかっていないようだ。だからこそ英国で600万頭もの家畜を処分しなければならなかったのも、英国の畜産業者はもちろん政府や国民もその恐ろしさを知っていたからだ。日本中に蔓延すれば、これは四足の動物だけでなく、日本社会を恐怖に陥れることにもなるのに、そのことを識者もマスコミも余り言わない。風評被害と言っている場合ではないのに、何を暢気にしているのだろうと思う。

 赤松農水相は「わたしのやってきたことに反省するところはない」と言っているが、なにをとぼけたことを言っているのかと思う。
 「結果は思うようにならなかったが、(死力をつくしたので)私に責任はない」と言っているのだ。口蹄疫が発生したのを耳にして、海外に出かけたのだ。

 百歩譲って、このことに赤松農水相が死力を尽くしたとしよう。しかし、結果的に失敗したのであるならば、どういう理由であろうと、その責はトップが負うべきものだ。そのために多くの権限が付与されているのだ。

 赤松農水相が「私に反省するところはない」と言った時点で、鳩山首相はこの大臣を罷免すべきだった。責任を負わぬ大臣が「口蹄疫防疫対策本部」の長をやっている限り、また同じ失敗を起こすだろう。

 赤松農水相は5月11日の農水委員会で「私一人いなかったからといって、いささかも支障があったとは理解しておりません」と発言した。口蹄疫ウィルスという強力な感染力を持つ敵を相手にして、作戦を立てる場に司令官がいなくても支障が無ければ、そういう司令官は必要ない。

 もう一度言う、鳩山首相は赤松農水相を今すぐに罷免すべきだ。

 夏の参院選では、口蹄疫ウィルスの拡散を防止するため、演説会や集会の類はすべて禁止になるかもしれない、と言ったら笑われるか。

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