2010年6月5日土曜日

鳩山首相はやっぱり宇宙人だった?

 急転直下、鳩山首相と小沢幹事長の辞任が決まって、日本人が大好きな短期内閣がまた誕生した。少し付き合ってみたが、魅力が無いし、優柔不断だし、決断を先送りにするし、ナイショで他の人と勝手に約束するし、大風呂敷は広げるしで鳩山首相に愛想が尽きた、というあたしの反応は正しい、と思う(?)。でも、小沢幹事長を道連れにするなんて、他の誰もができなかったことをするくらいなら、その蛮勇をもっと早く発揮してくれたらなあ、と思わないでもない。

 小沢幹事長らと会見した後で鳩山首相が立てた親指を、マスコミは想像たくましく色々と報道していたが、首相の辞任を予想したマスコミはどこにも無かった。ましてや小沢幹事長共々辞任することも。まあ最近のマスコミの洞察力はそんなもんだ。

 あたしはこの5月19日に口蹄疫蔓延の問題をこのブログに書いて以来、鳩山政権のことを書くのを止めていた。それは鳩山首相とその周辺におかしな空気を感じたからだ。その間、マスコミの記事やブログは日米共同声明や、そのことによって社民党が政権離脱をしたことを受けて、これからどうなる、どうするなどとさかんに書いていたが、鳩山首相が辞任するとか、小沢幹事長も同じ運命だ、と予想したものは皆無だった。あたしがこっけいに思うのは、鳩山首相が親指を立てたことを、首相続投の意思だと胸を張って書いたであろう記事を見たときだ。

 内閣支持率が20%を割れば、その政権は即座に終わる。これは過去の例からも確かなことだ。参院選を目前に控えて、ころころと総理を変えていては自民党と同じだと言ってみても、それが政権を存続させることになんら役立たないことは明らかなのに、一部のマスコミは鳩山首相の続投だと報じてしまっている。

 こんな間違った見通しの中で、鳩山首相が6月2日の民主党両院議員総会で辞意を表明したことは、国民とマスコミに大きなインパクトを与えた。辞任を悟られないよう親指を立てた鳩山首相に対して、なかなかの役者じゃないか、とあたしは思ったものだ。こういう発想をオバマ大統領に対しても行なってくれたら良かった。

 サプライズな辞意表明のお陰で、直後のマスコミの緊急世論調査で民主党の支持率は前回より10ポイント近く回復した。こういうどんでん返しがやれるのであれば、その能力をなぜ政権運営に役立てないのかと不思議に思ったが、ケガの功名だったのかもしれない。小沢幹事長を道連れにするということを総会の席上で言ったことも、小沢幹事長が翻意するのを防止するため、意識して発言したのであろうか。こんな細かな芸当ができるのに、いざ政権運営となると目を覆いたくなる鳩山首相とは一体何だったのだろう。やっぱり宇宙人だったか。

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